タリファでの出会い

「アフリカから来たボートは 朝方につくのよ。
わたしたちはその場面に遭遇したことないけど
今もたまにここに来ているみたい。」


地中海からアフリカ大陸が見えるタリファ のビーチでそう教えてくれたのは
ここに暮らすご夫婦でした


旦那さんはタリファ出身
奥さんはオランダ出身


ここは風が強くて
マリンスポーツにはもってこいの場所
サーファーもいっぱいいるし
カイトサーフィンの様子はタリファの象徴的なシーンとなっています




スマホも持たずに
サラサラの砂浜にごろんと寝転がって
風と波の音と 舞って大変な砂と太陽とを
体全体で感じて 贅沢な時間を過ごしていると

大きな犬がわたしのところにやってきたのがご縁で
このご夫婦としばしおしゃべりすることができました


ここでは 英語を話せる人は多くなく
地元の人とのコミュニケーションがなかなかとれないことにヤキモキしていたので
とてもありがたい出会いでした


ここにたどり着く難民に関することは
スペイン語での情報はありますが英語も豊富ではありません
夏の間だけバイトに来ている人も多く
誰もが情報をもっているわけではなさそうです

ここまできて話を聞けないのはちょっと痛手でした


だから少しでも話ができてよかったです
と言ってもわたしが色々と聞かれたのですが


ここで出会った奥さんはちょっと前まで
カイトサーフィンのインストラクターだったそう


言い方が過去形だったので
今はしていないの?と聞くと
今は妊娠しているから
ってワンダホーな答え。


「また復帰したくもあるけど 初めての子だし分からないわ」

こういうコメントはヨーロッパでは初めて聞きました
子どもがいる人も だいたい皆さん働いていますから

専業主婦という選択をしている人にお会いしたことがなかったのは
本人の意志に加え 社会制度も関係しているようです

夫婦で子育てをしやすい社会環境であることと
日本のように夫婦単位ではなく個人単位で
働いた分だけ年金がもらえることがその理由として挙げられます

きっとそれだけではありませんが


また里帰り出産もあまり聞かなかったですが
彼女はオランダで出産することを検討しているようでした




娘と旅をしていることを言うと
とても興味を持ってくれました


こうなるとわたしが色々と聞きたいけど
逆インタビューになっていきます笑


妊娠中の女性、小さな子どもがいる女性の何人かに
「希望になるわ!わたしもやってみたい!」
と言われることが何度かありました


出産をすると
子育てが幸せであるという事実は前提として
働き方や時間の使い方 体の変化など
妊娠前・出産前とは同じにはいかずに
さまざまな調整が必要になってきます


それでも「その人らしく生きる」
という様子を ヨーロッパに暮らす女性たちに見せていただいています

そんな彼らでさえ
子どもとのふたり旅に興味を持ってくれることが
驚きもあり くすぐったくもあります


「Wooooooooow!!!!!! Cooooooool!!!!!!」

って感じです


好きで色々やっていることが
誰かに小さな希望を与えられるなら
それはとても嬉しいこと


それに
絶対に絶対に 子どもと新しい世界を見て
これまでもっていた感覚を解放していくことは
ものすごく価値のあることだと思うのです
家族でできるとまたステキ

わたし流の教育方法ではあるけれど
大いに自分のためになっています


いつもはわたしが話を聞くことに夢中だけど
こんなに遠いタリファの人が共感してくれるなら
時にはインタビューされる側になってみてもいいな


モロッコから届く夜景

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