どこだって女性が集まればだいたい同じような話になるもので:ミュンヘンの民間の難民支援団体
ドイツで難民支援が手厚いのは
政府の方針だけでなく市民がそう望んでいる人が多いから
今日は朝から
ミュンヘンで幅広く支援をしている団体が経営するカフェにお邪魔してきました
西洋人も 難民として来ている人もそこで働いていました
お店はあたりまえに とってもおしゃれ
(ダサくないってとっても大事なことだと思っています)
この『BELLEVUE DI MONACO』という組織は
カフェだけでなく
様々な活動を展開しています
アラブ語の学習
ドイツ語の学習
宿題や補習学習支援
縫製
就労支援
住宅支援(家賃の高騰でアパート探しが今のいちばんの難関だそうで カフェの入るビルの部屋も住居となっています)
女性同士のあつまり
ランニング
フォトレッスン
詩&ラップのクラス(一緒にするんだww)
などなど
今日の夜にはちょうど女性が集まる会が行われるということで
しかも難民でもそうでなくても
常におもしろい女性を求めてます!
ってことだったので お邪魔してきました
学校の教室1,5部屋分くらいの空間で
30ー40人くらいの女性と子どもたちが
料理をしたりおしゃべりしたり
缶バッジをつくるワークショップをしたり
小さなコンサートがあったり
ダンスをしたり。
活気があり和気藹々とした雰囲気で誰もが楽しそうでした
ほとんどが人種は様々なイスラム教の女性で
職員かボランティアが3、4人
そこにわたしが入ると自分でも分かるほどの異質感ww
ボランティアでもサポーターでも難民でも学生でもないアジア人
ドイツ語はまったくダメ
「誰でもおいで」
とパンフレットには書いてあるけど
実際にはもう
「いいですか…?わたしも混ざっていいんですか…?」
な雰囲気なのは仕方がない
グループに入るのはどこだって苦手
1分もしないうちに帰りたくなりました←
職員の方にご挨拶して
転校生のような気分で周りを見ていると
一人の初老の女性がこっちにおいでと声をかけてくれて救われました
皆さんここではドイツ語で会話をされます
色々なところから来ている方たちの集まりだし
年齢に関係なくドイツ語の習得支援は受けていて
語学向上のためにも同じ言語で話す人同士も
ドイツ語を使うことを勧められています
ポケトーク は別行動をしていた娘に預けていました
だからといって
完全アウェイ…
なんてことはありません
輪の中に入ってしまえば
一切分からないって大したことじゃないんです
正式に取材依頼をしているわけでもないので
今日は正確に細かく情報を得るのが目的でもなく
友だちができればとりあえず花マル
初老の女性の娘のニロファちゃんは16歳
拙い英語をなんとか繋いでくれて会話ができました
Google翻訳にもだいぶ助けられました
母娘はアフガニスタンから来ました
と言ってもニロファちゃんはイラン生まれ
危険だったアフガニスタンから逃れイランで暮らしていたそうです
それからドイツへと来ましたが
まだお父さんはイランにいるそうです
一年後には政府からドイツへと来る許可がおりる見込みだと教えてくれました
ドイツが好きだと言っています
生活しやすい、と
アフガニスタンは危険すぎて戻れない
とも言っていました
ニロファちゃんは将来お医者さんになりたいんだとか
でも大学はたぶん行けないと言っていました
ドイツではそんなにお金はかからないはずですが
事情があるんでしょう
お母さんは初老に見えたけどまだ44歳
3年前にドイツに来てからドイツ語を学び始めました
「結婚してるの?」
いう問いに
「別れました」
と答えるとめっちゃ笑われる
決まってイスラムの40代以上の女性には
爆笑に近いほどに笑われます
これがなんだかとっても気持ちが良い
すがすがしいくらいに笑ってくれますwwwww
結構アラブ圏も離婚率高いのにさ!?
そんなお母さん
お父さんをとーーーっても愛していることが伝わりました
「かっこいいのよ」
って写真を見せてくれます
たしかに整っている自慢の旦那さんのようでした
お母さんの指輪が美しかったので
「これお父さんから?」
と期待を込めて訊ねると
「自分で買った」
と またみんなで爆笑
いちばん上の写真にうつる二ラブちゃんは
旦那さんのことばっかり話して
完全にのろけてるし
ニロファちゃんには
二ラブちゃんと一緒に
「優しくて あなたらしくいれる人と結婚したらいいから
焦らないで大丈夫」
と謎のアドバイスをしw
「わたしたち独身ね!」って手を取り合ったり
楽しかった
楽しかったなー
決して
「学生みたいねあなた」
と言われたからじゃないですよ
(あまりに意外でどれだけシミがあるかを伝えてしまいました)
おしゃべりが楽しかった
これは孤独にさせない
引きこもらせない仕組みでもあります
そして友だちができるということは 平和への一歩
だけどそんなうんちくより何より
女性はどこだってこんな会話をするんです
パワフルにずっとしゃべってられるんです
こうやってしょーもないような話で笑えることが
与えてくれる日々への活力もあります
違いはいっぱいあるけど
同じ人間なんですよね
職員のローラさんとも少しお話しすることができました
なぜこの仕事をしているのかという問いに
「こうやってみんなでコミュニケーションをとるのは楽しい
人権を守ることができるのはとっても喜ばしいことよ」
という答えが返ってきました
ニロファちゃんたちのことを
「政府は できることなら彼女たちみたいな難民を
国に返したいと思っているけど
市民は助けたいと思ってる
アフガニスタンに帰れば間違いなく命の危険にさらされるし
特に女性にはとっても厳しい地なの。
ここでは皆が楽しそうで嬉しいわ」
その後 ずっと
ローラさんは参加者の皆さんに 丁寧に声をかけていました
市民に力がある
行政がどうだろうが貫くものは貫く
そんな強さが難民を支えているという一面を見せていただきました
ニロファさんとお母さん
写ってないけど
笑いが止まらない二人の顔がこの上に。
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