子どもの無限の力:ドイツ国際平和村
2016年の熊本地震を経験し
自身も幼い子どもがいたことから
子どものメンタルケアの重要性については
いつでもどこでも結構一番に気になるもの
ドイツ国際平和村に暮らす子どもたちは
医療やリハビリが必要な子ばかりです
爆弾の音に驚くことがないほどに
テロや紛争が日常的なものになっている地域から来る子もいます
自分が被弾することもあれば
目の前で悲惨な状況を目にすることもあるわけで
子どもたちの心のケアをどうされているのかをお聞きしたところ
予想の斜め上を行くカタチで 子どもたちの心は癒されていました
心理士さんやカウンセラーの方がいらっしゃるのかと思いきや
そういうプログラムは行われていないそうです
まさかの、でした
驚きました
52年の歴史を持ち
子どもたちのことを一番に考えているスタッフがいること
信頼関係がとても強いことを
ものすごく感じていたので
心のケアの優先度を低くするはずがないので
どういうことなんだろう
と
必要がないという判断が どこから来るのかというと…
子どもたちは自分と似たような経験をし
一緒に治療やリハビリを乗り越えようとしている仲間との生活の中で
ゆっくり癒されていくのだそうです
生活に少しずつ慣れてくると
誰にも話さなかったことや
見たことを少しずつ 仲間に話しだします
そんな経験をしたのは自分だけでないことを知り
安心感の中で少しずつ心も成長していくんですね
子どものパワーって素晴らしい
本当に底知れない
すごい、という言葉しか見つからない
そして彼らは
ただフィジカルトレーニングするだけではなく
共同生活の中で これまで母国で得てきた感覚と違うものを学んでいきます
例えば
自分たちの民族、宗教がナンバーワンだという認識でいたとします
それは風習や文化、教育、日常の会話の中で
知らず知らずに形成されていく感覚です
だけどここでは違う民族、人種、文化の人たちと一緒に生活をし
そのうちにお友だちになります
知っていた世界から 無限に視野が広がります
いつのまにか 平等に人をみるようになります
「相手を尊重する」ことを学んだ彼らは
母国に戻ってその感覚で生活をしていくことでしょう
友人や家族にも伝えるかもしれません
リスペクト&フェアな連鎖がひろがっていきます
それは平和に繋がるものです
こんなエピソードをお聞きしました
平和村出身の男女が 成長し
別の場所で出会い 惹かれ合いました
そのうちに結婚しようとしましたが
彼と彼女は対立している部族同士であるため
周囲から結婚を反対されました
だけど平和村での生活によって
彼らのマインドはとてもオープンでフェア
彼らは 反対をおしきって結婚しました
このように 時にこれまでの地域の常識とは違う感覚を身につけ
小さなコミュニティを変える力さえ持って帰るので
平和村では子どもたちのことを
「平和の大使」
と呼んでいます
こんなお話を聞きながら
子どもたちの勇気や素直さ に
ぞくぞくしっぱなしです
52年の歴史の重みを感じました
この子たちは足を無くしたかも知れない
生まれたままの顔を奪われたかも知れない
手の神経が麻痺して どうしようもないかも知れない
だけどそれと引き換えに
人の痛みを理解し
人と手を取り合う毎日を過ごし
そして
母国で その感覚を伝えることができるようになりました
ここに来ることがなければ知らなかった世界を知り
平和を実現できる感覚を培ってもいるのですね
「だからよかったね」
などと安易に語るものではありません
そんなことではないけれど
もし私がかれらの親ならば
娘にも同じ何かがあったなら
奪われたものばかりではないことが
少しの救いになるでしょうし
意味があってほしいと願うのではないかと思うのです
なくすって 怖くて避けたいことだとばかり思っていたけど
なくすって もしかしたら別の何かを得ることでもあるのかもしれない
と教わったような気がします
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