命の授業・イノシシと子どもたち
命をいただくということを娘にどう伝えるか
「食育」を大事にしているご家庭は多いと思いますが
お肉について どう学ぶ機会をもたれているでしょうか
くまもと☆農家ハンターさんとご縁があり
娘と 捕獲したイノシシちゃんのbefore/afterを見届ける機会がありました
そこでのお話。
くまもと☆農家ハンターは イノシシやアライグマ、鹿などなどが畑を荒らす「害獣被害」を受ける農家さんが
ハンターとなって地域を守り、生態系を維持する取り組みをされています
そこでハントしたイノシシちゃんらをただ 土に還すのではなく
ジビエや肥料、革製品、ペットフードなど彼らの命全てを活かす
循環の仕組みを作り上げているところです
くまもと中の若手農家さんが集っており 全国から注目バシバシです
ぜひHPご覧ください!
熊本の三角、別の用事でお邪魔した時、ちょうどイノシシが罠にかかったと
メンバーに通知がありました
IcTを導入しているので アプリで通知がくるのです
捕まったのはメスのイノシシちゃんでした
雨の後だったので ドロドロでしたが
比較的大人しく、向かってくる様子はありませんでしたので
一緒に見に行った 子どもたちは「かわいい」と言っていました
その場を離れ 拠点である「ジビエファーム」に移動してほどなく
メンバーさんが止め刺しに行かれました
止め刺しとは 屠殺のことです
苦しまないよう 電気を使います
娘はそれも見に行きたがりましたが 今回は控えるように促され断念。
子どもたちはジビエファームの敷地を元気に走り回っていました
ほどなくしてご臨終したイノシシちゃんが運ばれてきました
これからの流れは
ジビエファームで 洗い 毛を抜き血を抜き
健康チェック(もう息はありませんが病気がないかなど)し
解体して冷蔵される、というもの
さっきまで生きていたイノシシが死んでいます
子どもたちは興味津々で見ていました
体を洗う作業も 毛をとる作業も。
メンバーさんのお子さんも、その場を見るのはそれが初めてでした
子どもたちは怖がってはいませんでした
ただ、おっぱいがあったので
お腹に赤ちゃんがいるか 子どもがいるんだね、という話になったとき
「お母さんがいなくなったら子どもがかわいそう」
と言っていました
血抜きや解体は 今回は見せませんでした
そこにいたのは小学2年生、1年生と幼児
いつから全てを見せるか まだ答えは出ていません
うちの娘は かなりワイルドなお肉屋さんを各国で見ています
部位ごとに吊り下げられていたり
皮を剥がされた牛の頭部がずらりと並んでいたり
だからお肉が生き物だったことは知っています
匂いも知っています
私はお肉を食べませんが 娘は好きです
知った上で 量を考えていただく教育をしていきたいです
結局 その日捕獲したイノシシちゃんのお腹には4匹の赤ちゃんがいたそうです
ハンターさんは農家さんです
農業は生み出す仕事です
命を奪いたい人たちではありません
ただ地域を守るために立ち上がりました
猟師さんらに任せておくには 畑を荒らす獣たちの数が増えすぎています
だからこそ、命を最大限に生かしたいと考えてるからこそ
循環の仕組みづくりをされているのですが。
「特に赤ちゃんや子どもを仕留めるのは何度やってもしんどい。
だけど一年後には大人になって畑を荒らすことになるから」
全行程を見ても 子どもたちはその子なりの受け止め方をしたことでしょう
だけど イノシシ母娘の命が消えたことの正当性を私が理解しても
母から子に それを伝えるのはちょっとしんどい、という正直な気持ちもあります
もう少し娘が成長したら 全てを見せていただきたいと思っています
屠殺する人の心境も伝えていきたいし
パックの切り身からは学べない大切なことを
学ぶ機会を作っていきたいです
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